INAMA / イナマ - LEGAMERIA

INAMA / イナマ

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      イタリアおやじの美意識

      イナマの2代目当主ステファノ・イナマ氏は、人生を楽しむ達人だ。あらゆる美しいものを愛し、遊び心を忘れず、家族と女性を大切にする典型的イタリアおやじだが、食とワインへのこだわりは半端ない。「自分が納得できないワインは、リリースしない」という頑固おやじでもある。いつだって商売よりもクオリティが最優先。マイペースに、のんしゃらんと生きているように見えても、ひとたびセラーに入ればストイックにワイン造りと向き合う熱い職人だ。

      創業者の父から受け継いだ畑は、美食家の古代ローマ人が、ぶどうの栽培に最適な地として惚れ込んだソアヴェ・クラシコ。北イタリアで唯一の火山性土壌を持つ同エリアでも、最高の区画にある。イナマのソアヴェの根底に流れるのは、選ばれし土地への確かな誇り、そして古代ローマ人が持ち込んだ品種ガルガーネガへの真摯な敬意だ。

      ちょっとワインをかじった人なら、「ソアヴェなんて、しゃばしゃばのガブ飲みワインでしょ」と敬遠しがちだが、そんな人にこそイナマをお勧めしたい。一昔前のブームに乗って大量生産されたソアヴェではなく、2000年前から愛されてきたソアヴェの真髄を発見してほしい。流行に左右されることなく、伝統と品格をベースに自分のスタイルを貫くイタリアおやじの美意識が、一杯のグラスから感じられるはずだ。

      初めて覚えた日本語は…?

      そんな父親を支えるのが、3人の頼もしい息子たち。ミラノの名門大学で学んだ長男マッテオはイナマの全体を司る指揮者、ボルドーで修業した三男ルカは畑を守る守護神だ。

      そして、イナマのアンバサダーを務めるのが次男のアレッシオ。エクスポートマネージャーとして、世界を飛び回り、日本にもたびたび来日している。夜の街が大好きで、初めて覚えた日本語は「君って、かわいいね」というから、単なるチャラいイタリア男か? と思いきや、こう見えて物理学の学士号を取得した後、ロンドンに留学し、ビジネスコンサルティングでキャリアを重ねたインテリ君でもある。

      イナマ三代目の3兄弟が最初に手掛けた「ヴィニェーティ・ディ・カルボナーレ」のラベルには、3つの手が描かれている。ステンレスタンクで熟成させたスタイリッシュな新世代のソアヴェは、新たな時代を切り開く3兄弟の象徴だ。

      彼らの祖父にあたるジュゼッペは、輸出用に大量生産されるソアヴェに反旗を翻し、伝統的な畑にソアヴェの可能性を見出した。ソアヴェの地に初めてソーヴィニヨン・ブラン品種を植えたのもジュゼッペだ。だからといって、奇をてらっているわけでは決してない。誰かが決めたルールに従うのではなく、自分の信念を貫くこと。これがイナマのファミリースタイル。創業時から脈々と受け継がれる挑戦のDNAと家族の強い絆が、イナマの新しい物語を紡いでいく。 

      ボルドーで滅びた品種がイタリアで蘇る

      イナマのもう一つの挑戦が、赤ワイン。しかも、着目したぶどうが、ボルドー原産でありながら、すでにボルドーでは絶滅したといわれるカルメネールというから驚きだ。

      カルメネールはとても繊細なぶどうで、栽培に手がかかる。フランスでフィロキセラが起き、ボルドーのぶどう畑が全滅したあと、進んでカルメネールを手掛けようと思う生産者はいなかった。

      だがイナマ家は、「ボルドー品種に最適の地」と称されたコッリ・ベリチに1990年、畑を購入し、カルメネール(カルメネーレ)を植えた。ボルドーからコンサルタントを迎え、ヴェネト地方におけるカルメネーレのポテンシャルを追求。幾多の試練を乗り越え、今では、カルメネーレにおいて、ヨーロッパ最大の栽培地を誇る。

      最良の畑のカルメネーレをさらに選り抜いた「オラトリオ・ディ・サンロレンツォ」の洗練された味わいは世界に高く評価され、2009年にはイナマだけが使うことができる新たなDOC「コッリ ベリチ カルメネーレ リゼルヴァ」が認定された。ヨーロッパの地にカルメネールを復活させると共に、この地が偉大なテロワールである事を証明したイナマ家の、偉大なる快挙だ。どんなに不確実な時代でも、テロワールは裏切らない。土地と真摯に向き合い、時代の一歩先を行く。

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